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2018.03.28 | 建具

木製建具と反り

暖かい日が続き桜もあと少しで咲き乱れる季節ですね。場所によっては見頃の所もあるようです。(※写真は桜では無く梅の花です。)

そんな中、当社では「建具の反り」と向き合う日々が続いています。

反りが出やすいのはフラッシュ戸で制作された玄関戸、室内戸、襖など両面に合板や無垢材、襖紙など貼った建具です。

世の中には沢山の建具屋さんがいますが、どの建具屋さんでも永遠の課題なのが建具の反りだと思います。

木製建具と呼ばれる建具は既製品とは違い、合板や無垢の化粧板を貼っています。その様な材は暖かいと乾燥して縮み、寒い(空気中に水分が多い)と水分を取り込んで伸びます。この伸縮が反りの原因です。

どの建具屋さんでも100%反らない建具を作ることはできません。通常時でも多少の反りは目に見えない形で出ているのが殆どです。

当社でも、反る可能性を極限まで小さくして制作するように心がけています。しかし、残念ながらごく稀に反りの発生する建具に悩まされることがあります。

反らないように制作していても、制作時の季節、気温、湿度、貼るボントの量などが影響して出る場合があります。

また、表に合板、裏に襖紙など違う材料を貼る場合などは特に注意が必要です。

それから、反りの無い状態で取り付け終わったとしてもお施主様の生活環境(空調設備)によって反りが出てきてしまうことも。

これらの反りは日数が経てば落ち着くことが殆どです。お預かりして調整したり、現場で調整して直します。

建具自身がその環境に慣れていくのかは分からないですが、気になっていた反りがいつの間にか直っていたということも聞きます。

現在では反り防止の金物も出てきたり、スチール製のフラットバーを用いて反り防止にしたり、方法はいくつかあります。

建具屋さんを営んでいる限り、今後も反りとの試行錯誤は続きます!!!

本当に反らないで欲しい!!ただそれを願うばかりです。

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