先日ですがお問合せ頂いたお施主様のお宅へ障子の貼り替えを受け取りに行ってきました。
お伺いしたお宅はかなり歴史を感じるしっかりとした作りの住宅でした。何よりも障子のすぐ外が雨戸という昔ながらのお家で、貼り替えさせて頂く障子も秋田杉で丁寧な手間暇をかけた作りのものでした。
戦後になって、木製の建具だけでは日本の住宅が建つスピードに追いつけなくなり、職人不足やコストの上昇などで外部ではサッシが普及。内部でも既製品の方が大量生産することで一枚あたりの単価が下がりオーダーの木製建具ではなく、既製品の建具を使うことになったのが近代の建具の歴史だと思っています。
現代に入って誰でも住宅を建てられると言う良い面はありますが、その代わり和室の無い住宅が増え木製建具は改装工事などを一部を除いてあまり用いられる事が少なくなりました。
大きく話は逸れてしまいましたが、お問合わせ頂いたお施主様のお母様が一生懸命住まわれてきたからこそ、綺麗な状態で残り続けているのだなと感じました。
お預かりした建具。
紙を剥がして組子や腰板など長年の埃を水拭きして綺麗に拭き取り、乾かします。
貼り終えて納品完了。
次の月曜日はこの障子を一枚外し、2箇所木製の網戸を取り付ける予定です。昔からの住宅なので大工さんが風の流れを計算して建築しているのかもしれませんね!現在の住宅の主流である高気密高断熱とは正反対ですね。
月曜日は晴れてくれると助かるのですが、、、
天気が良くなりますよーに!!